かばんが濡れてしまったら・・・? 【濡れてしまった時の対処方法】
革製品に水は大敵です。そもそも革製品は、腐食したり硬くるのを防ぐために「鞣し(なめし)」という工程を経て製品化されています。水はこの「なめし」を無効化することで皮に大きなダメージを与えてしまうのです。では、もし水に濡れてしまった場合どのように対処すればいいか。
@ 乾いたタオルですぐに水分を拭き取る(叩くように拭き取ってください)
A 日陰で乾かす(乾かすときは型崩れしないよう新聞紙など入れてください)
B 皮専用のクリームでお手入れをする(皮に合ったクリームを使用してください)
皮は一度型崩れをおこしたり、シワができたり、色落ちをしてしまうと元の状態に戻すのはほぼ不可能です。そうならないためにも、防水スプレーや素早い応急処置を心がけてください。
次のシーズンまで保管したい! 【正しいかばんの保管方法】
@ かばんの中身を全て取り出して空の状態にし、ホコリなどをしっかりと掃除します。
A かばんの湿気がなくなるまでしっかりと陰干しをします。
B かばんの型崩れを防止する為、新聞紙などを詰め、かばんの形を整えます。
C 和紙のような通気性のよい紙や、布でかばんを包みます。
D 風通しがよい日陰で保管します。(月に1度程度陰干しなどで風にあててあげてください)
以上の工程がかばんの保管方法ですが、ここで何点か間違えやすい注意点があります。
・ ビニール製品・ゴム製品などの袋で保管するのは間違いです。
ビニール袋やゴム製品は通気性が悪いだけではなく、皮と接触することで変色などの原因となることもあるので注意してください。
・ 防虫剤や乾燥剤を直接入れるのは間違いです。
防虫剤や乾燥剤などが皮に触れた状態が続くと変色などの原因となることもあるので注意してください。
簡単なお手入れ方法が知りたい! 【かばんのお手入れ方法】
@ タオル、柔らかい布、皮専用クリームを用意します。
A タオルを濡らし、固く絞り全体的に拭きます。
B 柔らかい布で皮に水分を染み込ませるようにしっかりと拭き取ります。
C 皮専用のクリームを柔らかい布に含ませ、まんべんなく拭くように塗っていきます。
D 柔らかい布の使用していない面を使い全体的にしっかりと拭き取ります。
かばんのお手入れは素材の種類(エナメルやスウェードなど)によっても異なります。基本的には素材に合わせたクリーナーで汚れを落とし、素材に合わせたクリームを塗ってあげることが一番です。間違ったクリームを使ったりするとエナメルなどはツヤが落ちてしまうこともありますので十分注意してお手入れしてあげてください。
カビが生えてきた・・・ 【カビの対処方法】
カビが一度生えてしまうと完全な復活は難しくなります。キレイに拭き取っても、それは目に見える範囲のことで、カビの菌は皮の内部で広がっているからです。それでも大切なカバンをなんとか助けてあげてください。
@ 濡らしたタオルでカビを拭き取ります。
この時、目に見えているカビを拭き取るだけではなく、カビの周辺から中心にめがけるように拭き取ってあげてください。
A 天日干しをします。(紫外線でカビを殺菌する効果があります)
B 上記「かばんのお手入れ方法」の手順でお手入れします。
※ 薬局で売られているエタノールがカビの拭き取りに有効ですが、変色などの恐れがありますので、使用する場合は目立たない場所で変色などの確認をしてからご使用ください。
カビを出さないようにするには? 【カビの予防方法】
対処法でも触れましたが、カビが一度生えてしまうと完全な復活は難しくなります。
そうならないよう以下のような予防方法をお試しください。
・ 梅雨など湿度の高い時期に使用したカバンは風通しのよい場所でしっかりと乾燥させる。
・ カビの菌はいらるところにあるので、家自体をカビに適さない環境にする。
・ シーズンが違う保管中のかばんも月に1度程度点検してあげる。
カバンは漢字で「鞄」、バッグは英語で「bag」。「鞄」は漢字表記できるので一見日本語のようですが、実はこの言葉、2つとも外来語です。諸説ありますが、「鞄」はオランダ語の「kabas(カバス)」または、中国語の「挟板(キャハン)」が語源と言われています。